身の周りの様々な事象と密接している学問。

亀蔦 俊明(かめつた としあき)さん 商学部 商学科2年

商学部に進学したきっかけを教えてください。

高校時代、まだ進学先について絞り込んでいなかった頃、担任の先生から商学部を勧められたのが最初のきっかけです。「日常生活に大きく関わっているお金の流れについて、幅広く学ぶことができる商学はどう?」と言われて自分でも調べ始めたところ、商学が、身の周りの様々な事象と非常に密接していることを実感していったのです。知れば知るほど、どんどん興味がふくらんでいきました。

愛知学院大学を選んだのはなぜですか。

まずオープンキャンパスで日進キャンパスに足を運んで、その伸び伸びした雰囲気にひかれました。その後、ビジネス3学部(商学部、経営学部、経済学部)が一体になった名城公園キャンパスができると聞いて、一気に期待度が高まり、決めました。キャンパス内には、仲間とディスカッションやグループワークをすることのできる環境が充実していて、「学ぶ」というよりも一緒に「学び合う」空間が出来上がっています。意見を伝えたり、受け止めたりすることが自然と行われる点が魅力的に感じました。

商学部の学びについて教えてください。

商学とは、生産から消費までの経済活動について考え、豊かな社会の実現を目指すための学問。愛知学院大学の商学部が目指す教育は、ビジネスの担い手が人間的な価値(ヒューマン・バリュー)を持ち、一人の人間として社会に貢献できる人材育成です。グローバル化や情報化、自由化顕著なビジネス社会の現状をふまえ、豊かでは幅広い教養を、問題発見・解決型の学びの中で養っていきます。

いくつかの学びの領域があると聞いています。

現代のビジネス社会のニーズに対応した3つのコースを設定しています。『流通・マーケティングコース』は、「流通」「マーケティング」「国際ビジネス」の3つのテーマからビジネス社会の仕組みについて多角的に学びます。『会計・金融コース』では、金融と会計の仕組みと役割を中心に、企業・お金・モノ・サービスの関係と経済活動について研究していきます。『ビジネス・情報コース』では、ITや情報処理に関する科目を中心にビジネス社会に対応できる情報のスペシャリストを育てます。


何気なく眺めていたコンビニの風景が、ちがって見え始めた。

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受講した講義で面白いと感じたのはどんな内容ですか。

特に印象に残っているのは2年次の「マーケティング論」で聞いた、スミノフ・ウォッカの話です。スミノフ・ウォッカとは、1860年創業、一度はロシア皇室御用達となるも、ロシア革命で経営者が亡命し、フランスを経て、最終的にアメリカ合衆国で販売されるようになったお酒。1970年代以降のカクテルブームで飛躍的に生産量を伸ばし、今や世界で最も売れているウォッカのブランドとして知られています。ある酒造メーカーが、スミノフ・ウォッカと品質は同等で、値段は安く設定したお酒を造ったそうです。これに対して、スミノフ・ウォッカがとった戦略というのは、さらに安くするのではなく、もともとあったスミノフ・ウォッカより、味も値段も上のランクのお酒を用意することでした。結果的に、ランクのバリエーションが増えることによって、ブランド全体の魅力を引き上げられ、売り上げも向上したそうです。「競合相手が低価格で勝負をかけてきても、発想の転換があれば、別次元の方法で対抗することができるんだ!」と驚いたのを覚えています。

勝負は価格だけではない、ということですね。

スミノフ・ウォッカの例では、製品にバリエーションを設けることで対抗していましたが、この他にも、手段はいくらでもあるのだと知りました。面白かったのは、こういったマーケティングの戦略について学んだ後、身近な風景が以前とはちょっと違って見えてきたことです。普段、何気なく眺めていたコンビニやスーパーの棚に並ぶ商品のパッケージデザインやラインナップの背景には、実は様々な思惑があるのだと考えると非常に興味深く思え、以前と異なる視点で眺めるようになりました。

その感覚は、アルバイト先でも感じられたのではないですか。

はい。私は今、焼肉屋でアルバイトをしているのですが、作業しながら、今まで何気なく見過ごしていたことに気付くようになりました。例えば、盛り付け。いつもよりキレイに盛り付けしていると、お客様の反応が変わってきたりします。そのほかでは、単価や売り上げについて。ドリンクには、ビールなどのアルコールとソフトドリンクがあり、値段としてはビールのほうが高いのですが、お店の儲けとしてはソフトドリンクのほうが高かったりします。そういったことを理解していると、きっと売り方も変わりますよね。

大学の学びを日常で確かめられるというのは、商学部ならではだと思います。

そうかもしれませんね。最近は時々、アルバイト先のお店で働く社員に、商品の原価やお店の戦略について尋ねたりしています。講義で聞いたスミノフの話は確かに面白かったのですが、実際にアルバイトしているお店で進められるマーケティングを働きながら実感できるので、それはもっと楽しいです。


探求してみたいテーマ、そして、取得したい資格。

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2年次の秋学期からはゼミが始まっていると聞いています。

はい。問題発見・解決型の学びを軸とした少人数制のゼミがスタートしています。私は、もちろんマーケティングのゼミを専攻しました。入学のきっかけでもありましたし、1、2年次に受講した講義で特に面白さを感じた内容がマーケティング関係だったので、迷わず選択しましたね。始まったばかりなので、今はまだ教科書の基礎部分を抑えているところですが、すでに研究したいテーマはいくつかあります。

どんなテーマについて研究したいのですか?

今、気になっているのは、スマートフォンのアプリについてです。最近、アプリって、あたりまえのように無料ダウンロードができたりします。さらにアプリによっては、全国規模で莫大な予算を投じたTVCMを放映しているものもあります。これって、当然、利益が出ているからできる活動です。一体全体、どのように利益を生み出しているのかが知りたいです。広告だったり、課金システムだったり、漠然としたことは何となく理解していますが、できればもっと詳しく知りたいと思っています。

確かに不思議です。

大学に入学する前ならば何の違和感もなかったはずなのですが、商学部でマーケティングを学び始めてから、「あれ?」と思う瞬間が増えてきました。アプリの収入について以外では、twitterやLINEなどで行われている広告についても気になっています。日常的に触れている媒体を通して何気なく生活に入り込んでくる形態は、SNSならではだと感じています。手法や成果について調べられたら面白いですね。また、ゼミに関係ない部分でも、面白そうな学びはどんどん吸収していきたいですね。

向学心旺盛ですね。たとえば資格の取得については何か考えていますか。

実はファイナンシャルプランナー(以下、FP)の資格を取りたいと考えています。以前、ある講義の中で、愛知学院大学OBの方による「いま取得しておくと便利な資格」という話を聞く機会がありました。紹介してくれた中には宅地建物取引主任者をはじめ、いくつか種類があったのですが、私にはFPの資格が特に魅力的に感じました。FPは、個人を顧客に、住居・教育・老後など将来のライフプランニングについて資金計画のアドバイスをする職種の資格です。人の生活に密接な関わりを持つマーケティングの仕事には、FPの視点は欠かせないように思えます。もちろん、簡単に取得できる資格ではないと思いますので、しっかり勉強して、在学中に取得できることを目指したいです。


積極的に行動した、海外語学研修。

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この夏に、海外語学研修に参加していますよね。

8月初旬から、9月の初旬にかけて約1ヶ月間、イギリス・スコットランドのエディンバラ大学に通いました。研修先としては、他に、オーストラリアとカナダがあったのですが、イギリスのファッションについて興味があったことと、英語を学ぶなら訛りが少ないイギリス英語がいいと、以前から聞いていたことから、イギリスを選びました。

行ってみてどうでしたか。

最初は言葉が通じなくて大変でした。終盤に近づくにつれて徐々に相手の話している内容を理解できるようになっていきましたが、持っている語彙が少ないので、自分の伝えたいことを言葉にするのには、最後まで苦労しましたね。それでも、毎日耳にしているとやはり慣れてくるもので、研修に行く前よりは、多少ながらレベルアップしたと自負しています。可能な限り、空いた時間には街中へ出て、現地の人と話をしたりしたことも意味があったと思っています。

積極的ですね。街中のどういった所によく出かけ、どんなことを話しかけたのでしょうか。

レストランや服のお店などです。友達と行ったとしても、できるだけ自分がスタッフに話しかけるようにしていました。また、たとえば服屋で「この服、どうですか?似合います?」と、最低限必要じゃない会話もするように心がけていました。夕飯はホームステイ先で食べていたので、その時も、多様な話ができて良かったですね。

ホストファミリーは、どんなご家族だったのでしょうか。

優しくて素敵な家族でした。食事も美味しかったです。日本人の口に合わないスコットランドの伝統料理としてよく例に挙がるハギス(羊の内臓を羊の胃袋に詰めた料理)も、問題ありませんでした。ホームステイ先の家族はハギスをジャガイモと一緒に食べる習慣があり、その食べ方が、クセを消していたように思います。国だけでなく、家族ごとにも文化があるのだと感じましたね。イギリスを出る際には、ホストファミリーから手編みのマフラーをプレゼントされ、目頭が熱くなりました。


好奇心が拓き、名城公園キャンパスで育てる、将来の夢。

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お話を聞いていると、人と話すことが好きだということが伝わってきます。

そうですか?確かに嫌いではないです。でも、私を突き動かしているのはきっと「人が好き」ということよりも好奇心の大きさが正しいと思います。マーケティングの話を聞いて興味を覚えた時は、すぐに様々なことを確認したくなりましたし、スコットランドでは限られた時間を最大限に活用してあちこち散策に行きました。好奇心を解消する課程では、大抵、人に会って話をする必要性が生まれるので、会話もひょっとしたら上達しているのかもしれません。

素敵な性格だと思います。では、将来の夢を聞いてもいいでしょうか。

やはり、マーケティング、広告、製品開発などを行う職業に就きたいですね。今、学んでいることに携われた時のことを想像するだけでワクワクします。発注側であるスポンサーの側になるか、受注側の代理店や製作会社になるかなど、多様な選択肢もあると思います。もっともっと知識や体験を増やしながら、夢について具体的に考えていければと思います。

では、最後に、高校生にメッセージをください。

日常の様々なことと重なり合った部分のある商学は、本当に面白いです。また、多様な学問に関連する部分があり、学びの幅が広いです。高校時代の先生の話を聞いて入学した私は、それを実感しています。さらに、愛知学院大学では、商学は創設時よりスタートした伝統のある学部です。先進設備の整った名城公園キャンパスで、歴史ある学びを吸収できる喜びをきっと感じられるはずですよ。「何を学ぼうかな」と迷っている人は、ぜひ選択肢のひとつに入れてほしいと思います。皆さん、待っていますよ。


取材を終えて

学んだマーケティングの内容を日常生活にあてはめ、考えることで、さらに学びを深めていく…亀蔦さんの視点や行動に、大学の学びが持つ、特徴的な姿の一つがあるように感じました。あまりにも爽やかにサラリと話してくれていたので、当然のことのように感じてしまっていましたが、これは簡単にできることではないと思います。常に旺盛な好奇心を持ち、それを実感として得るために行動できる亀蔦さんだからこそ、自然に成し遂げられているのではないでしょうか。また、スマホのアプリ、ではなく、利益を得る方法に目を付けるところなど着眼ポイントが面白かったです。世の中を動かす面白い企画や製品を生み出すためには、まず、切り口となる面白い着眼ポイントが欠かせないはず。その点で特に、亀蔦さんのお話を聞いていてワクワクしました。限られた大学生活をぜひ有意義に過ごし、夢を叶えてください。期待しています。今回は、貴重な時間を誠にありがとうございました。

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