最初は何を学ぶ学部か知らなかった。

藤森 有佑子(ふじもり ゆうこ)さん 総合政策学部総合政策学科 3年生

総合政策学部に興味を持ったきっかけを教えてください。

最初は総合政策学部に興味はありませんでした。というより何を学ぶ学部なのかも知りませんでした。私は心理学や経済学に興味があり、オープンキャンパスに来るまでは心理学部を希望していました。

心理学に興味を持っていたのはどういった理由からですか?

人を理解するには相手の心のあり方を知る必要があります。高校卒業後、大学への進学、その後の就職にあたり多くの知らない人に出会います。新しい出会いの中で人間関係を構築するには心理学を学ぶことはプラスになると感じていました。

心理学希望の藤森さんがどうして総合政策学部を選んだのでしょうか?

夏のオープンキャンパスで模擬授業を受けました。「なぜ日本人はブランドを好むのか?」という内容だったかと思います。私は「経済の話かな?」と思い受講していましたが、それが総合政策学部の模擬授業でした。その内容は単に経済的な話ではなく人間の心理的な要素にも絡んだ話でした。その後、学部の先生から話があり「総合政策学部は、ひとつの物事を心理や経済、政治や国際、情報など幅広い分野から多角的に考える力を身につける学部」と聞いてまさに私の希望どおりだと思いこの学部を選択しました。

もともと興味を持っていた心理も経済も学べる学部なのですね。

はい。この学部を知ってからはもう他の大学には興味がなくなったくらいです。それだけこの学部の存在を知れたことは私にとって大きいことでした。私はそもそも好奇心旺盛で様々な学問に興味がありました。そう考えると大学進学において1つのことに絞り込むのは正直、難しいと考えていました。ただ、大学進学は絞り込まないといけないという先入観がありました。そのためにその中でも一番興味があった心理学部への進学を考えていたのです。

総合政策学部は新しい学部なのでイメージがつきにくいかもしれません。

この学部のことはもちろん知らなかったし、学部名から想像するに「政策=政治」とも感じました。私はたまたまこの学部のことを知れたのが夏のオープンキャンパスの場で、直接、学部の先生に質問ができたので理解できましたが、最初に学部名だけを先行して知った高校生は政治政策学部みたいなイメージを持つ人が多いのではないでしょうか?

藤森さんのいうとおりかもしれませんね。

私はこの学部を知れたおかげで目の前が明るくなりました。私のようにまだこの学部を知らず迷っている高校生は多いはずです。私はこの学部の魅力をもっと高校生にわかりやすくアピールしたいと常々感じています。


高校生に総合政策学部を自らアピール!

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高校生にアピールする場はあるのでしょうか?

はい。実は春のオープンキャンパスでその機会を得ました。学部長から「学生の目線で高校生にこの学部の魅力を伝えて欲しい」との依頼があり、私たちはプレゼン資料を作成し、高校生を前にオープンキャンパスで発表させてもらいました。

どんな内容を話したのですか?

まず資料を作成するにあたって「高校生が知りたいことは何だろう?」「高校生は総合政策学部と聞いてどんなイメージを持つだろう?」と考えました。妹が高校生なので話を聞いたり、自分が高校生の時にどんなことを考えたか思い出してみました。そうすると、やはり「総合政策学部=政治」というイメージが強いことがわかってきました。それを払拭するには「政策」という言葉をわかりやすい例をもって話す必要があると感じたのです。

なるほど。それは興味深い話です。

そこで少しでも興味を持ってもらうために「フリートークから入ろう」と相談して決めました。

私:「今月、給料入ったけど、どう使う?」
友達:「私は欲しいCDがある。服も欲しいけどそれは我慢する」
私:「私は欲しい本があるからそれを買う。お菓子はダイエットしたいから我慢するわ」

と話し始めて、「実は今の話が政策なのです。給料の使い方ひとつをとっても、人によって重視する点と削減するところが違う。それを人それぞれ考えるのが政策。そしてそれを発展させて、より多くの人が満足することは何なのか?と考えていくことが社会全体の政策ということなのです。それを考えていこうというのが総合政策学部です」。と話をしました。

それはわかりやすい!

つかみはOK!でしたね。その場にいた高校生の反応も良くて「あ~そういうことなんだ」 「(この学部は)政治かと思っていたけど違うんだ」「総合政策、楽しそう」との声も聞けましたし、後からのアンケートでも「わかりやすかった」という感想が多くて、大変嬉しく思いました。

どんな高校生がその話を聞いていたのですか?

女子高生が多かったですね。やはり私が高校生の時に感じたように好奇心旺盛な人やどの学部を選んで良いかわからない人が多くいました。そもそもこの学部は男子が多いのですが、性別問わず女子にも魅力のある学部だと思っているのでアピールできて良かったです。


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その他はどんな話をしたのですか?

その後はひと通りカリキュラム説明をしたのですが、特にこの学部に設置されているICR(情報コントロールルーム)という独自の情報教育施設の話をしました。ICRではパソコンなどのハード面の充実はいうまでもなく、パソコンを使って情報を加工、分析する情報リテラシー科目強化のための学習プログラムが充実しており、学生の主体的な情報学習をサポートしています。また先輩との交流も生まれ、困ったときには助けてもらえるし心強いという話を全部、私の体験談を通してみなさんに伝えました。

それは説得力がありますね。

私は普通科出身でWordやExcelなどパソコンの経験は皆無でした。だから入学した頃は不安でいっぱいだったのです。それがICRのまた先輩たちのアドバイスのおかげでできるようになり、単位も良い成績で取得できました。つくり話でなく、私は本当に助かったのでその実感が伝わるよう話をしました。

しっかりと伝わったのではないですか?

この話のときも最初に商業科の人、普通科の人と挙手してもらい、その場は圧倒的に普通科の高校生が多く、私と同じように不安に感じていた人が多かったようです。そういう意味では私の体験がそのままその場にいた高校生に当てはまるので良かったと感じています。

高校生からの質問はありましたか?

取得できる資格の話がでました。総合政策学部では教職を選択すれば教員免許はとれますし、心理学の教授のもとで学べば認定心理士の資格もとれます。またその他も資格取得支援(エクステンションセンター)が充実しており希望に応じて資格取得できます。私も秘書検定、販売士、ファイナンシャルプランナーなどの資格をとりました。

またこのような機会が持てるといいですね。

実はこの夏のオープンキャンパス(7/31 8/1)でもプレゼンをします。このような機会を持たせてもらって学部長には本当に感謝しています。学部長から「僕たちは教授としての立場からしか話ができないので、君たち(私のような在学生)の感性で話をしてもらうことが大事」との理解があり、自由にプレゼンさせてもらっているので、それが私たちを信頼してくれているようにも思えて嬉しいです。また何よりも私がこの総合政策学部へ入って良かったと思っているので迷っている高校生が少しでも参考にしてもらえるなら嬉しい。プレゼンだけでなく座談会ではざっくばらんに話ができるのでそちらも参加して欲しいです。


多彩に学び多角的視野を身につける。

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藤森さんは3年生(取材日7月15日)ですが、今までどんな学習をしてきましたか?

1年生の時は言語、情報、リサーチなどリテラシー科目や総合政策の入門科目など基本となる科目が必須ですが、教養科目ではそもそも興味があった心理を中心に授業を組みました。担当の先生が心理学の教授ということもあり充実した環境でした。また経済の授業にも取り組むことができて興味が持てました。政策面は環境政策を中心に。政策は難しいイメージがあったので身近な環境のことからスタートでき良かったです。さらには4年間取り組むリサーチプロジェクト(※)もスタートし高校までとは違う本格的な授業に胸も高まりました。

※リサーチプロジェクトとは?
1年次に「研究テーマの見つけ方」や「情報収集の仕方」などの基本を学んだ後、2年次以降はそれぞれの専攻分野でより専門的な学びを展開。4年間の学びを通じて、問題発見・解決能力を養っていく総合政策学部独自のプロジェクト。

本当に幅広い分野を学ぶことができるのですね。

ここは表現が難しいのですが幅広い分野というと一方で「選択肢が多くて困るのでは」と捉えられがちですがそうではないのです。繰り返しになりますが「ひとつの物事を幅広い分野から多角的な視野でもって物事を考える力を身につけていく」のがこの学部の特長です。私の場合であれば、そもそも興味があった心理学と経済学を中心にカリキュラムを組み視点の幅を広げようと考えたのです。

2年生ではどんなことを学んだのですか?

主に金融系を中心に学びました。特に年金についてです。指導にあたってくれたのは銀行出身の教授。社会経験のある方でしたので話がとても身近に感じられました。叔父が銀行員だったこともあり幼い頃から聞いた話にもつながりを感じることができ良かったです。

3年生ではどんな学習を?

今は情報系の教授のもとでマーケティングのことに関わっています。具体的には誘導CMの分析です。最近ではTVCMでも最後にウェブの検索窓がついているのが当たり前となっていますが、その誘導先が商品なのか?企業サイトなのか?などでそのCMを比較し、各社の目的を考察しています。


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本当に多彩に学べる学部ですね。

もともと興味があったことが学べるのは言うまでもないですが、 学んでいくうちにさらに興味が深まることも多いですよね。 この学部はカリキュラムが幅広く多彩なので学んでいくうちに興味を持ったことでもその後から学ぶことができます。 また教授陣も充実しています。 心理学、金融学、マーケティング、地域社会づくりのプロフェッショナルなど幅広い分野のスペシャリストが揃っているのもこの学部の特長の1つです。

ゼミは3年生からですか?

はい。ただこの学部は先に話をしたリサーチプロジェクトが1年生からあるのでそれがゼミの第1段階のようなものです。20名から30名で1-2年生はクラスが変わり、3-4年生は通年で教授もクラスも同じ環境です。

専攻は総合政策専攻とライフデザイン専攻と2つですか?

はい。総合政策専攻の方は経済・環境、政治・行政、国際関係と3つのクラスターで構成されています。ライフデザイン専攻は生涯学習、心と健康、情報の3つのクラスターから構成されています。

藤森さんはどちらの専攻を?

総合政策専攻です。選択するとき本当に迷いました。私の流れからいくとライフデザイン専攻のようにも思えるのですが、心理に経済という違う事柄を絡めると物事を違った側面で捉えることができるようになるのではないかと考えたのです。その多角的な視点をもつことこそがこの学部の特長なのですから良い選択をしたと今では感じています。

就職のこともそろそろ考える時期でしょうか?

この夏休み(3年生)は2週間かけてインターンシップ(※)へ行きます。地元の企業2社で貴重な社会経験ができると思います。またゼミの教授が就職活動に積極的で就職試験対策や秋からはエントリーシートの書き方も指導してくれます。また愛知学院大学にはキャリア形成支援をしてくれるキャリアセンターも充実しています。このバックアップ体制がこの大学の魅力のひとつと言えると思います。

※インターシップとは?
学生が一定期間、企業などの中で研修生として働き、自分の将来に関連のある就労体験を行うこと。


人とのふれあい。多くの人に支えられた。

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話を聞けば聞くほど魅力ある学部に感じます。

私の場合そもそも「人」に興味があったわけです。人見知りが強いのもあって対人関係を考えていきたい。その思いがありました。対人関係そのものが多角的な側面で構成されているわけでこの学部はその点から考えても私に合った学部だと思います。

対人関係の話にもつながることですが、友人はできましたか?

1年生の時からずっと仲の良い友人がいます。ただ単に仲が良いってことではなく、ダメなことはダメと言える仲で熱い人間関係です。彼女たちがいなかったらこんなに毎日楽しく過ごせなかったかもしれません。感謝しています。

それは良かったですね。

大学って個人中心のイメージがありますが、そうではないです。毎日多くの人と関わり合っています。愛知学院大学は他府県から多くの学生が集まっていますし、人と出会う機会に恵まれています。私も最初は友人ができるかと不安がありましたが、本音を言い合える仲間ができて本当に良かったと思っています。

アルバイトはしているのですか?

はい。地元の病院で受付事務をしています。私は地元から大学へ通っているので通学に片道2時間、往復4時間かかります。サークルや部活動にも興味がありましたが無理があります。ただ何か1つのことをしっかり経験したいという思いがありました。それがこの仕事です。この仕事は受付から会計まで幅広く、時に臨機応変さも求められます。例えば緊急医療の対応があるなど受付といえども命に関わる仕事です。考えてみるとその時の環境に応じどうしたら迅速に対応できるのか?これはこの学部で学んでいることをそのまま活かせているのかもしれません。


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なるほど。そのとおりですね。

また、「ありがとう」って心から言ってもらえる職場です。もちろん他の仕事をしていてもありがとうと言ってもらえる経験もありますが、何かそれとは心のこもり方が違うように感じられるのです。「ありがとう」という言葉には重みがあり、心の通いが感じられる。人と関わることの大切さを感じられる職場です。

本当に有意義な時間を過ごしていますね。

いま、実家近くの祖母と同居しそこから大学に通っています。祖母は駄菓子屋をやっていて毎日子どもたちと触れ合っています。私がこれだけ人に興味があるのは祖母の影響なんだろうと思います。子どもたちと向かい合いその関わり合いの中で多くのことを教えています。なんでそこまで親身になるんだろうと思うくらい。そこには他界した祖父の思いもあり、なんだかそういう心ある人に私はなりたいのだろうと思うのです。

いい話です。

そうやって多くの人に支えられている。大学へ行かせてくれた両親にも感謝しています。

最後に高校生へひと言お願いします。

「どうしよう」って言えているのであれば、まずは行動してみて欲しいと思います。私もそうでしたが、あまりにも考えることが膨大で動くことが億劫な時期もありました。無理だ、どうしたらいいんだろうと悩むことも多いとは思いますが、そこまで考えが至ったのであればまずは動く。資料請求するのもオープンキャンパスに行くのも相談することでも何でもいいのです。そこから道は開かれると思います。


取材を終えて

写真撮影では笑顔が絶えなかった藤森さん。一転、取材では真剣な表情で総合政策学部の魅力を語ってくれました。確かに、学部名からは堅いイメージに思えるかもしれませんが、取材を終えて、様々な好奇心を満たしながら、多様化する現代社会に通じる魅力ある学部だと感じました。自らが問題を発見し自らがその問題を解決していく。複雑化した社会に必要な能力をこの学部では身につけることができます。それを藤森さんが証明してくれているようでした。何よりも相手のことを考えた高校生への学部プレゼンの話はとてもわかりやすく相手のことを考えるやさしさを感じました。撮影日は真夏日、暑い日でしたが本当に楽しい1日でした。ありがとうございました。

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