グローバル英語学科1期生として

坂倉 寛衣(さかくら ひろえ)さん グローバル英語学科 4年生

坂倉さんはグローバル英語学科ですが、英語はいつ頃から興味を持ちましたか?

中学生になったとき、 英語の授業についていけるように塾に通ったことがきっかけです。 その塾は、文法も含め英語の基礎の基礎であるABCから丁寧に教えてくれました。 そのおかげもあって、 英語がどんどん楽しくなり、 先生にも誉められていくうちに、 成績も良くなっていきました。 そうすると英語がますます好きになり、 その過程で「 英語がもっと使えるようになりたいなあ 」と思うようになったのがきっかけです。

学んでいくうちにどんどん楽しくなっていったのですね。

「英語に対して努力する」自分がいました。努力と言ってもそれは苦しい努力ではなく、楽しい努力です。何よりも英語が楽しいと思えたのは「学ぶ、できる、褒められる、成績が良くなる」その流れがあったからです。それが楽しく、英語が好きという気持ちをつくっていってくれたのだと感じています。

中学生の頃から大学も英語に関わる学部を選択しようと思っていたのですか?

具体的に大学の進路を決めたのは高校3年生になってからです。進学するにあたり「自分が1番好きなものは何か?」と自問自答したときに返ってきた答えは「英語を学ぶこと」でした。「大学では好きなことを学ぼう」そう思ったのです。

愛知学院大学を選んだ理由を教えてください。

愛知学院大学のグローバル英語学科は私たちが1期生。これから始まる学科ということで、自分たちがこの学科の可能性を広げていくことができるのではないかという期待感がありました。それは単に「英語が話せる、聴ける」という表面的なことではなく、コミュニケーションのツールとして英語を使う目的に合わせた学習が期待できたということです。

もちろんカリキュラムにも魅力を感じていました。特にグローバル英語学科の学生全員が参加するオーストラリアへの3週間の語学研修も魅力的でした。また、新入生特待生制度という支援があったことも、ここ愛知学院大学に進学した選択理由の1つです。

新入生特待生制度(※)とは何ですか?

1年次の入学金、施設資金、教育充実費、授業料が免除されるなど初年度の納入金の大半が免除される嬉しい制度です。

新入生特待生度制度
「前期試験A(136名)」に加え、「前期試験B・前期試験M・中期試験・後期試験・センター利用入試Ⅰ期(131名)」の受験者の中から、成績優秀者に用意されている制度。2年次以降も、上位5%以内(新入生特待生以外は上位1%が対象)の成績を収めた学生に特待生として年額30万円の奨学金の給付が得られる。

誰もがその制度を利用できるのですか?

各学科の受験生の中から成績上位者が選ばれると聞いています。私はこの制度を単に経済的支援と考えるのではなく、それまでの努力が実を結んだ結果だと思いました。実際、私がこの制度に該当するとは思いもしませんでしたが、その報告をもらった時、自分の今までの努力が報われた。そんな思いでいっぱいでした。

この特待生制度は1年生だけですか?

新入生特待生制度は1年生のみです。2年次からは通常の特待生制度があります。これは大学に入ってからの成績で判断されます。ありがたいことに2年次以降もずっと私はこの特待生制度の恩恵を受けています。

それは凄い。

元々、私は負けず嫌いです。この制度を受けるチャンスがあるわけですから、努力して成績をあげ、この制度に恥ない自分でありたいと思いました。この制度は大学生活において良いモチベーションを私に与えてくれたと感じています。


専門的に、実践的に学ぶ。グローバル英語学科。

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グローバル英語学科について教えてください。

簡単に話をすると、グローバル英語学科は「英語のプロをめざす学科」です。具体的には目的や職業分野に応じた実務的な英語=使える英語を身につける学科で「国際ビジネスモデル」「航空・観光・通訳・翻訳モデル」「英語教員資格モデル」という3つの履修モデルがあります。

実社会で英語を使えるようにするには、どうしたらいいのでしょう?

実社会で英語を使いこなすためには「聴く」「話す」「読む」「書く」という4つの技能をバランス良く習得することが必要不可欠です。この学科ではこの4つの技能を習得するためにそれぞれ「オーラルコミュニケーション」「リーディング」「ライティング」と特化した科目があり1年次から4年次まで継続的に学ぶことができます。

授業はどんな感じで進んでいくのでしょうか?

当たり前ですが、高校までの授業とはずいぶん異なります。高校までは文法中心でどちらかと言えば大学受験のための英語という感じですが、大学では相手との会話などコミュニケーション的な要素が重要になってきます。

使える英語を身につけていく上で、まずは何が大切でしょうか?

まずは「英語を聴くこと=リスニング(listening)」です。会話の上で相手の理解は大事なことです。そのためには相手が何を言っているか理解できなければ会話は成立しませんから。

リスニング力はどうやって身につけていったのですか?

ネイティブスピーカーの先生もいますし、日本人の先生の授業でも全部英語というものもあります。まずその日本語のない英語だけの環境がリスニング力を高めてくれます。あとは授業以外の時間でどれだけ英語に接することができるのか?ということになります。私の場合、自宅から片道2時間の通学の時間がありましたのでその時間を有効活用しました。

どんな内容のものをリスニングしていたのですか?

授業で利用した英語のニュースやエッセイを利用していました。 それを繰り返し聴く。 それだけではなく、 聴いたすぐにそのフレーズを声に出していくシャドウィングを実践しました。 それを繰り返していくうちに自然と英語が聴き取れるようになってきました。

聴き取れるようになるには、どれくらいの期間を要しましたか?

1年生の終わりぐらいにはできるようになっていたと思います。思えば入学当初は英語だけでの授業は、正直、何を言っているのかが全く理解できませんでした。その際は戸惑い、不安で、どうして良いのかわからなかった程です。ただ継続の力は凄いですね。少しずつ聴き取れるのがわかりましたし、また教授をはじめリスニングやシャドウィングの指導をしてもらったおかげでリスニングができるようになりました。本当に良かったと感じています。


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ただ、リスニングができても話すこと(スピーキング)とは別物ですよね?

そのとおりだと思います。聴くことができるようになっても、当初は自分の意思を伝えることができませんでした。自分の思いや考えが、なかなか英語にできないのです。ただ、聴くことができるようになったことで「もっと英語で話をしたい」というその気持ちは大いに高まりました。英語で話したい欲求の高まりが話すことのモチベーションになっていったのです。

「オーラルコミュニケーション」の授業はどんな感じですか?

授業の一例をあげると、友人と2人1組になり、5分程度、英語で会話をします。その後、先生から日常会話で使われるフレーズを教えてもらい、そのフレーズを使ってさらに会話をしたり、ゲームをしたりしてそのフレーズを覚えていきます。そして覚えたフレーズを使う機会を増やすことで、実践的な英語が身についていきます。

「学ぶ、使う、覚える、さらにそれを使う機会を増やす」。なるほど。

実際、私は他大学にいるオーストラリア人の留学生と友達になることができました。その友達と英語で話す機会を多く持ち、彼が帰国した今でも英文でメールのやりとりをしています。覚えたフレーズを使う機会を増やすこと。これは英語上達の第一歩なのかもしれません。

リーディングはどんな感じでしょうか?

英語の小冊子を使用した授業では単に読むだけではなく速読を訓練しました。「読む」ことについては高校までの英語の授業でも勉強していますが、それよりもはるかに楽しさを感じています。そのおかげで、今では英語の本を自ら読むようになってきています。

坂倉さんの話を聴いていると英語が実践的になっているのが感じられます。

ありがとうございます。 まさにそのとおりで英語力の高まりは愛知学院大学に来て年々実感しています。 また毎年 TOEIC の試験を受けますのでリスニング、 リーディング、 スピーキング、 ライティングと英語によるコミュニケーションの総合的な能力が客観的に理解できます。 おかげさまで TOEIC の成績も年々良くなってきていますよ。


語学研修。海外での貴重な生活。

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語学研修について教えてください。

2年次の夏休みに3週間オーストラリアで実施される必修プログラムです。

必修ということはグローバル英語学科全員が参加するのですか?

はい。全員です。前半と後半と60人くらいずつ半数に分かれて行ってきました。

実際の研修はどうでしたか?

楽しく充実していた日々で3週間はあっという間でした。ホームステイでしたから現地の生活を体感できましたし、日中は現地の大学に通っての英語学習なので、まさに英語漬け。語学研修という名に相応しい内容でした。

ホームステイ先はどんな感じでしたか?

私のホストファミリーは、お父さん、お母さん、中学生の男の子、5歳の女の子と犬という家庭でした。朝から夕方まで大学で勉強した後、ホスト先で食事をしたり、テレビを観たり、本当の家族のように一緒に生活をさせてもらいました。

ホストファミリーとはどのような会話をしましたか?

ちょうど北京オリンピックの時期だったので、一緒にテレビを観ながら談笑したり、私の家族のことを日本から持っていった写真を見せながら説明したりしました。質問が聞き取れなかったり、わからないことがあったりしても、親切に接してくれたので、とてもありがたかったです。

また、私は絵を描くのが好きなのですが、5歳の女の子とお絵かきをして遊んだりもしました。5歳と言っても当然英語は流暢です。遊びながらいろいろ教えてもらって、とても楽しく過ごすことができました。

まさにオーストラリアの日常に溶けこんでの研修ですね。

はい。もちろん家でも大学でも日本語のない世界で英語漬けですが、それ以上に現地の生活が経験できたことが良かったと思います。


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逆に困ったことはありませんでしたか?

食事ですね。量がとても多くて。肉や魚、ペンネ(マカロニのようなパスタ)、に米(細長い日本産とは異なる品種)が主に食卓に並びましたので、口に合わないということは全くなかったのですが、とにかく量が多かったのです。だから、いつも「(量を)少なくして」とお母さんに言っていました。困ったのはそれぐらいですね。

海外に出たとき、確かに食生活は違いを感じやすいです。

その違いを感じ取れたことも良かったと思っています。それは相手を理解するためには、自分と相手との違いをまず感じ取らないといけないと思うからです。英語はあくまでもコミュニケーションのツールであるだけで、大事なことは相手の文化や習慣などを理解していくことだとこの語学研修を通じて感じとることができました。

現地の大学ではどのようなことをしましたか?

印象的だったのは、ペアを組み、現地の学生に自分たちで声をかけてインタビューをしたことです。5~6人の学生に、それぞれ5分くらいのインタビューを行いました。

どのようなことをインタビューしたのですか?

様々なことを質問しましたが例えば 「 クリスマスには何をするのか? 」 という質問です。

どんな答えが返ってきましたか?

「クリスマスは海に行ったり、バーベキューをしたりする」という返答がありました。最初は「クリスマスにバーベキュー?」って思いましたが、よく考えてみるとオーストラリアは南半球なので季節が日本と逆転しているので、クリスマスは夏です。そう考えると当たり前の答えなのですが、日本のクリスマスは冬なのでそれを基準に考えていた自分がそこにいました。

なるほど。

コミュニケーションってどうしても自分を基準にして考えてしまいますが、そうではないんですよね?相手を知ることから始まる。今の話はそんなことを教えてくれているように思います。また、研修先の西オーストラリア大学は、中国などアジアからも学生が集まっていました。インタビューをきっかけに、さまざまな国の人と話せる機会というのも貴重な経験だったと感じています。


異文化にふれたことで得られた本当のコミュニケーション。

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今はどのようなことに取り組んでいますか?

卒業研究を進めています。3年生から始まるゼミでの専門的な研究の集大成です。

坂倉さんの専攻は?

異文化について学んでいます。英語圏、特にアメリカと日本の文化の違いです。外国のビデオを観て、日本の文化と異なると感じた点について英語でディスカッションをしました。言語を学ぶだけではなく、背景となる文化の理解を進めることで、その言語を用いる人々の理解も深まり、実践的なコミュニケーションを学ぶことができています。

卒業研究ではコミュニケーションのことを?

はい。ノンバーバルコミュニケーションについてです。

ノンバーバルコミュニケーション?

ノンバーバルコミュニケーションとは言語を用いないコミュニケーションのことです。ボディランゲージもその一種です。あいさつの仕方における英語圏と日本との違いを研究しています。英語圏、特にアメリカでは基本的に握手ですが、日本ではお辞儀や握手などさまざまです。

なるほど。

人と接する距離感覚にも、ハグやキスなどスキンシップも日本と比べ多いなど、違いがあります。ジェスチャーについても、手のひらを下にして手首をこちらに繰り返し折るジェスチャーは、日本ではこっちに来るよう促すものですが、英語圏ではあっちにいけと遠ざけるものと、全く意味が異なります。こういった意味の違いがなぜ起こるのか?それを アメリカと日本の文化や習慣の違いから紐解(ひもと)いていきたいと考えています。

興味深い話です。

やはり英語圏の人とコミュニケーションを図るということは、その背景にある文化や習慣から生まれる彼らの価値観を理解することが大事です。それらの理解は単にコミュニケーションの領域だけでなく、自分自身の視野をも広げてくれるものです。それらがわかって初めて場所や目的にあった実践的な英語が身につくのではないでしょうか?


就職先内定。

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もう就職先は決まっていますか?

はい。紙専門商社から内定をいただいています。最初は旅行やホテル業界も検討していたのですが、その業界のインターンシップに参加したり、企業説明会に参加したりしました。人と話すのが好きですから、どちらの業界もとても楽しそうに感じましたが、実際の現場や働く人を見て、自分が働く姿が想像できなかったのです。

内定先は自分の働く姿が想像できたのですね?

はい。最初は学内で開かれた企業セミナーにて興味を持ちました。人事の方との話しやすさから会社の雰囲気の良さはとても伝わりましたし、仕事内容も魅力に感じました。また、絵を描くのが好きなので、つくっている特殊紙の独特な温かさに興味深さを感じたことも大きかったです。この業界もグローバルな世界ですから学んできた英語を活かせる可能性があることもとても魅力でした。

良いめぐり合わせでしたね。

はい。実際に働くことを想像した場合、単に英語を使えることだけを考えるのは違うと思いました。職場の雰囲気や企業としての将来性と自分を照らし合わせ、そこで働く自分が想像できるかどうか?これが私の基準でした。英語を学んできたことは必ず役に立つと思います。私はこのグローバル英語学科で単なる英語という言語を学んできたのではなく、相手を理解するためにその根底に流れる文化や習慣、価値観の大切さを感じ取ってきたのですから。そういった考えになったのも愛知学院大学のおかげだと思います。

最後に高校生や受験生にメッセージをお願いします。

私は英語へのちょっとした興味から、この愛知学院大学で英語を学び、英語圏の文化や習慣、価値観を学ぶことでコミュニケーションの奥深さを学びました。最初はただ英語ができるようになったらいいなというくらいの気持ちでしたが、このグローバル英語学科の環境が私を人として成長させてくれました。自分を成長させるためには自分とは違う多くの人と触れ合うことです。愛知学院大学には私とは違う多くの学生や教職員の方々がいます。その人と話し様々な価値観と接することで自分の視野も広がっていくのです。大学は積極的に行動することで、興味を広げられる場所だと思います。少しでも興味がある、好きだということを見つけてもらって、愛知学院大学でその興味を広げていってください。


取材を終えて

英語はコミュニケーションのツール。コミュニケーションの目的は相手とわかり合えることです。そのためには英語を単なる言語として学ぶのではなく、その英語を使う国々の文化や習慣そして価値観を知ることが大事です。グローバル英語学科は単に英語が聴ける、話せるではなく、自分とは違う価値観を持った人々との心と心の触れ合い、コミュニケーションを通じて理解し合えることを重視していることが坂倉さんの話から伝わってきました。それは坂倉さんの「英語ができるようになりたい」という憧れが、いつしか人とわかり合いたいという想いへと広がっていったことを見ても、明らかです。充実した4年間が伺えました。ありがとうございました。

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