私が経営学部現代企業学科を選んだ理由。

影山 朝子(かげやま あさこ)さん 経営学部 現代企業学科 3年生

影山さんは経営学部ですね?

はい。私は幼い頃から具体的に何かやりたいことがあったのかというと、そういうわけではありません。ただ高校生になり、将来のことを考えていく過程で次第に経営学部に興味を持つようになりました。

どういった理由から経営学部に興味を持ったのでしょうか?

家族や親族が力を合わせて経営している環境で、私は育ちました。特別そこで何かを学んだというわけではありませんが、私にとって経営は身近な存在だったことが影響していると思います。

なるほど。ご家族の影響があったのですね。

はい。私が最終的に経営学部を選択した理由は、幅広く学べるイメージが持てたからです。また、企業への就職も自分で経営するにしても経営学部の学びは応用がきくとも感じました。さらには、その学びが複雑・多様化している社会に対応できる自分をつくってくれるとも考えました。

現代企業学科を選択した理由は何でしょうか?

パンフレット(大学案内)を見ていて現代企業学科は経営がより身近に感じられる気がしました。経営論をひたすら学んでいくというより、現代企業を取り巻くさまざまな事柄にフォーカスをあて、それが何を意味するのかを理解していく。そのアプローチから経営とは何なのかを探っていく。学びが実践的かつ自分で考える力が身につくように感じました。

現代企業学科のアプローチは影山さんの実家での経営に近いものを感じます。

家族の経営も、私の知らないところで様々な問題があったのだろうと思います。その課題に日々取り組み、力を合わせクリアしてきた。その継続が経営なんですよね。私にはそのDNAが流れていると思いますし、いま振り返れば、それが現代企業学科での学びと一致していたのだと思います。


積極的な関わり合いで充実した大学生活。

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大学に入学した当初の話を聞かせてください。

はじめは、高校生の時のようにクラス単位で行う活動がなかったため、人と関わり合う機会が突然なくなったようで戸惑いがありました。私自身、1人でいるのも大丈夫な方ですから寂しいといったような感覚はなかったですが・・・。

確かに最初は高校までの生活との違いを感じるかもしれませんね。

ただその後、人と触れ合う機会は多くありました。例えば1年次の教養部の授業は他学部の学生とも一緒に授業を受けますので、そこで友達の輪が広がりました。

どのように友達の輪が広がっていったのでしょうか?

私は授業が始まる前、隣に座っている人に「どこの学部?」と質問するなどして積極的に声をかけていきました。同じ経営学部なら共通の話題で話が広がりますし、他学部であればその学部の様子を伺うことができます。また「スポーツ科学」の授業では、多くの人と接する機会が多いため、自然とみんな仲良くなり、友達が増えていきました。

1年次は教養部の授業で知り合う機会があるわけですね。なるほど。

そうです。そこで経営学部の友人はもちろん、他学部の友達もたくさんできました。こう振り返っていくと教養部の授業は一般的な知識や教養を幅広く学ぶというだけではなく、多くの人と関わり合うきっかけになりました。


印象に残った現代企業学科の授業。

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現代企業学科について教えてください。

経営学に対し、従来とは異なったアプローチを行うことが大きな特長です。グローバル化や少子高齢化、環境問題など、企業を取り巻く諸問題を経営という視点からとらえ、「企画・開発・起業コース」「現代企業システムコース」「国際ビジネスコース」「会計コース」「ビジネス科学コース」の5つの分野のアプローチ手法を活用して解決方法を探っていきます。

1・2年次はどのような流れで学習するのでしょうか?

1年次は、経営学の全体像を把握します。例えば、「経営学原理」で経営の基礎を学ぶ、「情報リテラシー」でパワーポイント(企画書の作成などに用いるソフト)を用い自己紹介をするなど、すべての分野につながる基礎的な内容を必須科目として学び、経営学全体への理解を深めていきます。2年次は興味ある分野のコースを選択、コースの内容を中心に科目を履修していきます。後期からはゼミが始まるのでその準備段階でもあります。

印象的だった授業を教えてください。

2年次に履修した実習科目の「ビジネス能力」です。15人くらいの少人数で行われる授業ですが、例えば、「話すことが苦手な人」と挙手した人にあえて話す機会を設けたり、全く知らない2人がペアを組み、前回の授業がどういう内容だったかを話し合ったりしました。また、1対1だけではなく、みんなの前で話をする機会があるなど、様々なコミュニケーションシーンを想定し、実践していきました。実際のビジネスでは初対面の人に提案することが多いでしょうし、またその相手の環境や価値観もさまざまだと想像しています。そう考えていくと、このビジネス能力の授業は実際のビジネスシーンに直結しているものだと思いました。

本当にそうですね。みなさんの前で影山さんはどんな話をしたのでしょうか?

辛かった恋愛の話をしました。 部活動で辛かった話などをしても、そんなのは当たり前すぎて聞くみんなが退屈だろうと感じていましたから、恋愛の話ならみんな興味も示してくれると感じましたし、また自分もユーモアを交えて話せると思いました。 せっかくの機会ですから、目の前の人を楽しませることを第一に考え話をしました。 結果、こちらの想像通り、みんな真剣に耳を傾けてくれインパクトもあったと思います(笑)


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他に印象的に残った授業はありましたか?

今年(3年次)の「ビジネスデザイン」の授業は充実していました。これは1年次に履修した「情報リテラシー」の授業が発展したものです。具体的には経営学部生がつくった授業の出欠をとるシステムのプログラムを学び、実際に自分たちでもプログラミングしていきました。システムの構造を理解していきます。

プログラムの知識はあったのですか?

いえ、全然ありません。ただ、難しい課題だからこそ理解したいと思いました。また、簡単には身につかないことだからこそ、身についたときに新たな可能性が生まれるのではないかとも考えました。正直、内容は難しかったですが、幸い担当の先生も授業外の時間でも丁寧に指導してくれたので十分理解できました。私は将来プログラマになるつもりはありませんが、学んでいく過程で、こういった専門外の知識や経験が意外にも社会に出て役に立つのではないかと考えるようになりました。

専門外の知識や経験が社会に役立つとはどういった意味ですか?

「知っている」と「知らない」の差は大きいと思うのです。今回の話を例えて言うと、実際、自分がプログラムを構築できなくてもその経験をしているので内容が理解でき、他の人とコミュニケーションをとることができます。もっと具体的に言うと、例えば職場で、部署は違うけれどシステム担当の人がいて、その会話が私にも理解でき、意見交換ができる。それって素敵なことですよね。

なるほど。いいですね。

あと視野が広がると思います。グローバル化が進む中、変化はさらに激しく、さらに多様化した社会になっていくはずです。専門分野以外を学び視野を広げることは、その上でも大事なことではないでしょうか。


企業訪問とインターンシップで学んだこと。

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ゼミではどのようなことを学んでいますか?

飯島正樹先生のゼミに所属しています。飯島先生のゼミでは海外に進出する日本企業の研究とロジスティックス論を学びます。授業の一環として、精密金属部品の大手メーカー、自動車用小型部品の大手メーカーへ企業訪問を行いました。

企業訪問はどんな内容ですか?

実際の実務を行うインターンシップとは異なり、訪問先の企業が何を行っている会社なのか、工場ではどのような機械が使われ、何がつくられているのかといったことを実際に見て体感する場です。その体験から普段、見られない企業の現場を知ることができました。またいくつかの会社を訪問することでさまざまな会社があることに気づきました。自動車1つあげても自動車メーカーのことは知っていても、ねじやシートや電子機器など各部品をつくっている会社のことは知りませんでした。またその部品を運ぶ物流の会社もあるわけです。一つの製品が私たちの手に届くまでには、とても多くの会社とそこで働く多くの人が携わっているってことを知ることができました。

良い学びを得ましたね。

よく考えれば当たり前のことです。でも実際この企業訪問をするまで知らなかった。知ると知らないは大違いだということをここでも学ぶことができました。

インターンシップも参加しましたか?

はい。2年次に、特許技術を持つ静岡の歯車・ねじメーカーへ行きました。ワード(文章作成ソフト)を用いて、与えられた資料に修正をいれていくなど、実際の作業を行いました。基本的な作業の一つを経験したに過ぎませんが、企業の現場で実際に行われる仕事に携わることができたことは貴重な機会だったと思います。


貴重な経験。海外でのインターンシップ。

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海外へのインターンシップにも参加したとか?

はい。つい先日(取材日10月21日)、シンガポールへ1週間のインターンシップに行きました。海外に進出する日本企業のなか、金融機関、精密金属部品メーカー、商社を訪問しました。

何か日本との違いを感じとりましたか?

企業訪問では、日本企業であっても、日本とは全く違う環境であることを知りました。極端な例かもしれませんが、特に印象に残っているのは社員をAランク、Bランクというようにランク分けしたものがみんなの見える所に貼り出されていたものです。このランクは給与にも反映されるため、とてもデリケートな情報を開示していることになります。それにはとても驚きました。

確かにそれは驚きますね。

「なんで私はあの人よりランクが下で給料が少ないのか?」「その根拠は?」など不満が出るようにも思いますよね。また日本であれば「プライバシーの配慮に欠けているなど」と批判がでるかもしれません。しかしシンガポールではそうではありませんでした。逆にそうすることで個々のモチベーションアップにも貢献している制度であると現地の職員の方からお話を聞きました。

なるほど。

もちろんそれらは明確な規定のもと、何度も経営側と働く側が話し合いの場を持ち、双方のコミュニケーションが成立していることが前提となっています。いわば評価される働き手が納得して自他を認め合えるわけですから、彼らにとってはそれが働きやすい環境なんですよね。国々にはそれぞれ違う考え方があり価値観があります。こちらのやり方を押しつけるのではなく、その違いを理解し環境を整えていくこがグローバル化の一歩なのだと感じました。

他に印象に残っていることはありますか?

シンガポール大学では、日本語を学ぶ現地の人たちと交流を行いました。シンガポール大学はアジアで5本の指に入る大学です。みなさん流暢に日本語を話します。100名を越える規模で行われていた授業に参加させてもらいました。驚いたのは、100名を越える規模であるにもかかわらず、笑いが一斉に起こったり、真剣な面持ちで説明を聞いたりと、その一体感や雰囲気に圧倒されました。

他にも、授業で仲良くなった現地の学生のゼミに参加させてもらいました。彼女が卒論に日本のマンガをテーマとしていることを知り、海外の人が日本の良さを見出してくれているようで、なんだか嬉しかったです。ひょっとしたら日本にいない彼女たちの方が日本の良さを理解してくれいるのかもしれません。

影山さんの話、よく理解できます。

海外の人が日本をどう感じているのか?また同時に彼らを私たちが理解していくことはこのグローバル化していく世界において最も大事なような気がします。互いの良さを認め合う、互いの違いを理解する。その上にコミュニケーションがありビジネスが成り立つ。私たちはそのことを胸において社会に出る必要があると思うのです。


就職活動中。

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来年は4年生。就職のことも考えないといけない時期ですね。

就職活動はもう始まっています(10月現在)。今は限定せず幅広くさまざまな業界、職種を見ているところです。

興味をもった仕事はありますか?

化粧品メーカーの企画職には興味を持ちました。化粧には元々興味がありましたし。具体的には、今あるものだけではなく、より多くの人に求められるアイシャドウの色を追及し、企画できたらと思います。また化粧はきれいに見せるだけの役目ではありません。傷を隠すといった役目もあります。もっと自然に隠せるファンデーションが開発できたら、どれだけ多くの人に役立つかと考えています。

すばらしい考え方ですね。

また、場面によっても化粧の仕方は違います。例えばプライベートでする化粧と就職活動でのメイクは違いますよね。ちょうど今、愛知学院大学内で就職活動のためのメイクアップ講座を受講しているのですが、用途に応じて化粧の仕方を変えることが相手への礼儀の1つでもあるわけです。たった1つ化粧を例にあげてもこれだけ奥深いわけです。

他に就職先として考えている業界は?

親の勧めから地元の自動車メーカーに関わる業界も視野に入れています。あとは製造、食品、建築・不動産関係の業界を考えています。またインターンシップ先の歯車・ねじのメーカーにもエントリー(応募)しました。人事担当の方が私のことを覚えていてくれ、「お久しぶりです」と返信がありました。これは嬉しかったですね。普通は機械的なやりとりになると思いますから。きっかけはインターンシップですが人と人とのつながりが感じられた出来事でした。 どちらにしても最初はあらゆる可能性を考え、幅広い業種、職種を考慮して企業にアプローチしていきたいと思います。学内のキャリアセンターも積極的に活用し、良い就職活動にしてきたいです。

充実した大学生活ですね。

ありがとうございます。経営学部での学びの充実は言うまでもなく、他にも学部メンバーでフットサルをしたり、サッカーサークルのマネージャーの活動など、本当に毎日が充実しています。時には学校近くのおしゃれなお店に車で出かけたり、家に集まって食事をするなど、みんな仲が良いです。その仲間が私を支えてくれています。私とは違った考え方、価値観をもったみんながいるから私の視野も広がっていくのです。いま、毎日が楽しいです。

最後に高校生や受験生にメッセージをお願いします。

愛知学院大学はキャンパスが広く、さまざまな学部、学科のあるとても大きな大学だからいろいろな人と出会えます。例えばいろいろなアルバイトを経験している人もいるので、新たな興味を持つきっかけに満ち溢れています。人の数だけ可能性は広がるものだと思います。少しでも興味のあることには積極的にチャレンジしてさまざまな可能性を見出してください。愛知学院大学は自分次第でどのようにでも変えられる環境が整っていると思いますよ。


取材を終えて

「取材が終わったら私と話をした印象を教えてください」。それが彼女の第一声でした。これから本格化する就職活動。自分がどういう人に見えているのかを知ることは大切なことです。ただそれ以上に初対面の人にも自分から願い出て自分自身を理解しようとする、その姿勢がすばらしいと思いました。現代企業学科では何よりもそのコミュニケーションの大切さを説いていて、普段の授業も企業訪問や国内・海外でのインターンシップなど実践的で身になるカリキュラムが組まれていると感じました。複雑・多様化していく社会。ますますのグローバル化が進む中、ビジネスシーンにおいても互いを認め合い、理解していく。そのベースとなるコミュニケーション能力が大事なのだと影山さんの話から感じとれました。秋のオープンキャンパスでの海外インターンシップの報告も現代企業学科で得たプレゼンテーション能力を発揮していました。自ら積極的にチャレンジすることで日々成長している影山さんの今後が楽しみです。ありがとうございました。

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