愛知学院大学を選んだ理由

金澤 希(かなざわ のぞみ)さん 文学部 国際文化学科 3年生

愛知学院大学 文学部 国際文化学科を選んだ理由を教えてください。

自分の「やりたいこと」がこの学科にあったことです。私は英語という単なる語学に興味をもったのではなく、その背景にある「文化」や、人々の基本的な考え方を理解したいと思いました。

単に英語を話せるだけで良いなら、他大学、他学科の選択肢もあったと思いますが、語学と、その背景にある文化を学びたいと考えたなら、愛知学院大学しかありませんでした。大学進学において、私がやりたいことを学ぶ環境が整っている。それが重要でした。

そのような考えに至った経緯は何だったのですか?

私はもともと英語が好きでした。ただ、英語を学んでいく上で、単に英語が話せる、読める、それ自体が目的であることに違和感がありました。そもそも言葉は相手との意思疎通、コミュニケーションのためにあるものです。そのためには、話す相手を理解した上で伝えていかなくてはいけません。そう考えたならば、単に語学を学ぶのではなく、相手の文化や習慣、価値観や基本的な考え方を学ぶ必要があると思ったのです。

高校生のときにそこまで明確な考えがあったのですか?

母が英語の教師であることも影響しています。「言語の背景には文化があり、語学を活かすにはその文化を理解しないといけない」との話を良く聞いていましたから。時には教育方針が厳しいと感じることもありましたが感謝しています。ただ、それだけではないですね。この学科を選んだきっかけは・・。

それはなんですか?

それは私が日本史を好きだったということです。日本という国や文化をさらに理解していく上でも、世界の文化を知って比較していきたいとの思いがありました。

なるほど。

特に江戸時代、それも幕末、最後の将軍、徳川慶喜に興味があったのですが、みなさんご存知のように江戸時代は200年以上もの間、世界との交流を閉ざし、文化交流もなかった時代です。様々な歴史的背景はあれ、その江戸時代を終わらせたのは徳川慶喜です。江戸時代が終わり、明治時代に日本は劇的な変化を迎えます。西洋との関わりで文化が一変するわけですから。文化はその時代を象徴し、その時代の人々の価値観へも影響を与えるんですよね。こうやってよく考えてみると、史実そのものより、そこで生まれた文化やその時代の生活を学ぶことが私は好きなんですね。

とても興味深い話です。

日本史が好きなことは、大河ドラマや家族との城や神社仏閣への旅行なども影響しています。こうやって振り返ってみると、なんだか不思議な感じですよね。英語に興味を持ちながら、日本史で文化に興味を持ってこの学科を選択していることが。語学の学びだけでは満たされない、そして歴史だけでも満足しない。その両方を満たしてくれるのがこの学科。私には、ここしかなかったと思います。


国際化に対応できる人材を育成

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改めて国際文化学科について教えてください。

国際文化学科は、社会の急速な変化により、世界の距離が縮まる中、その国際化に対応できる人材を育成することを目的としています。具体的には異文化コミュニケーションの有力な手段である英語の訓練と、異文化の人々の様々な価値観や文化を文学、言語学、歴史学、社会学の多様な視点から学び、世界の人々と真摯に対話することができる、自己表現力豊かな国際人を育成している学科です。

1年次はどんなことを学んできましたか?

多様な文化を知り視野を広げるために「国際文化入門」「英米文化入門」「アジア・オセアニア文化入門」が選択必須科目となっています。2年次終わりに専門コースを選択し3年次からその学習がスタートするので、自分が何を学びたいのか、再確認する上でもこの入門は重要です。あとは英語が必須科目です。

英語もしっかり学ぶのですね。

はい。自分が想像していた以上に語学のカリキュラムが充実しています。英語科目といっても、高校までの授業とは違い、「オーラルコミュニケーション、フレッシュマンイングリッシュ、ライティング」とそれぞれが専門的で、いわゆる英語を「読み、書き、話す」ための会話能力と専門的な学びを進める上で必要な情報収集力が身につきます。これらは1、2年次の必須科目で、3、4年次も履修できます。TOEICも毎年受験。モチベーション向上やレベルに応じたクラス分けなど学びの環境に配慮が行き届いているように感じます。

先程コース選択の話がありましたが、どのコースを選択しましたか?

英米文化コースです。英米地域を対象に、文学、絵画、映画、音楽、テレビ番組、アニメなどさまざまな現象面から文化への理解を深めます。

英米文化コースを選択した理由はなんですか?

歴史的に見ても、イギリス、アメリカが日本との関わりが強いですし、改めて英米を理解することで、日本のことも理解できると感じたからです。そういった意味では比較文化コースの選択肢も考えましたが、より英米のことに絞って、理解したいという理由でこのコースを選択しました。

今まで学んだ中でどんなことが印象的でしたか?

イギリス、アメリカ文学の授業は興味深かったですね。文学作品には書かれたその時の社会情勢や時代背景が含まれています。例えば奴隷制度など、その時代の制度や経済情勢も描かれているので、これらのことが文学作品を通じて理解していけることが楽しかったです。

なるほど。確かに文学作品にはその時代背景が含まれていますね。

そういった歴史を踏まえて、現在があるわけです。異文化を理解していくということは、その国々がどういった過程を通って今に至っているのか?そのことも考えていくことなんだとこの授業から感じ取ることができました。

文献は英語ですか?

そうです。だから英語力は必要になってきます。英語のままで読解していくことって大事です。その単語や文章のニュアンスなど文脈で違ってきますし。もちろん、その時代背景などを考えていくことで理解が深まります。

こう聞いていても、英語力と異文化を学ぶことにつながりが感じられますね。

この学科は私が望んでいたとおりのカリキュラムが充実しています。相手を理解するための手段としての語学力。そしてその理解を深めるためにその国の歴史・文化を学ぶ。 その相互に行き交う学びが語学力、コミュニケーション力も高めているように思います。


学びを深めるゼミと特講

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3年生からはゼミも始まっているんですよね。

はい。私のゼミは松崎先生が担当してくれています。松崎先生には1年次に英米文化入門、2年次にアメリカ文学研究を教えていただきました。その2つの授業では植民地時代から1930年代くらいまでのアメリカ文学の主要な作品を研究していきました。文献などの文字媒体だけではなく、映画などの映像資料も用いて展開され、いずれも作品のあらすじだけではなく、その物語が書かれた社会的・歴史的背景を理解することで、アメリカの当時の考え方や価値観の理解を深めていきました。

ゼミはどんな展開で授業が進むのですか?

自分たちで個々にテーマを決めて研究していきます。3年生では設定したテーマについて発表し、全員で意見交換を繰り返し、テーマの根底となる基礎的な部分を煮詰めていきます。4年生になるとそのテーマを卒業論文にまとめていきます。

金澤さんの研究テーマは?

風刺画をテーマにしています。

風刺画ですか?

はい。風刺画はその名のとおり、世相や権威者などを風刺した絵です。先程の文学の話ではないですが、風刺画にもその時代の社会情勢や様子が描かれています。有名な風刺画家は海外に多いのですが、日本でも江戸時代、ペリー来航以来、幕末維新期に多くの風刺画が発行されています。

それは興味深い視点です。

それぞれの国、単独の風刺画もおもしろいのですが、日米、日英など国々が絡んだ風刺画は国々の思惑も理解でき、さらに魅力を感じます。また同じ出来事でも描いた人がどの国なのかで、見えることが違ってきます。例えば第二次世界大戦の風刺画には、日本は敗戦の道を進むのですが、逆に風刺画はそれを隠そうと極端に強さを示す絵になっていたりするのも、その時代の思想を象徴していて興味深いのです。


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文学作品ではなく、風刺画を題材にするとは思ってもみませんでした。

自分では私らしい良いテーマだと思っています。私の中には常に日本という国が中心にあります。ただ日本のことが好きだからと、日本のことだけを学んでいても考えが偏ってしまうと思うのです。文学作品にしろ、風刺画にしろ、他の文化を学ぶことで、その国を理解できるだけでなく、また違った意味で日本の良さも見えてくるはずです。

他のゼミ生はどんなテーマで研究を?

例えば、ディズニーのことや音楽のこと、車のことなどの研究を通じて異文化を理解していっています。ゼミのテーマに添っていれば自分の興味あることを自由に学んでいけるのは、このゼミの良さだと感じています。

ゼミの他に特講というものもあるのですね。

はい。特講はそれぞれの専門分野でより高度な学習を進めていけるものです。3年次より履修が可能です。学んでいくうちに新しい欲求が生まれます。もっと英語を強化したいと思えば外国人の先生の特講を履修すればいいですし、アメリカ文学についてさらに学びを深めたいと思えば、その特講を選択すれば良いのです。

ゼミと特講で専門性を高めていく。

そのとおりです。私はゼミの松崎先生が担当する欧米文化特講を履修しています。こちらは、主に黒人と白人の異人種間結婚をテーマにし、映画を観て、レポートを書きます。他の先生の特講では主にイギリス文化と日本文化の比較を学んでいます。レポートは要約を英語で書くので英語力も高まります。

授業はとても専門的に感じます。

単に語学を学ぶ学科ではないので、アプローチが多彩です。その分、多様な視点が身につきます。文化を理解した上で、コミュニケーション手段となる英語も学ぶので、利用されるシーンやニュアンスの違いもわかってきます。充実していますよ。


就職に向けて。資格取得対策講座も履修

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いま(取材6月22日)、3年生ですが就職のことは考えていますか?

はい。まだ企業先までは考えていませんが、業種は絞られてきています。

特にどの業界に興味があるのですか?

旅行業です。冒頭にも少し触れましたが家族旅行が好きだったこと、歴史が好きだったことの影響、国際文化学科での学びにつながるという意味でも旅行業界が良いと感じています。

特にそのための活動や学習はしていますか?

愛知学院のエクステンションセンターで旅行業務取扱管理者(※)の資格の取得を目指しています。また、旅行サークルにも入って活動しています。

(※)旅行業務を取り扱うために営業所ごとに最低一人は取得者が必要となる国家資格。「旅行業務に関する取引公正の維持」、「旅行の安全の確保」、「旅行者の利便の増進」を監督・管理する。

サークルではどんな活動をしていますか?

春秋に2回ずつ、夏冬に1回ずつの年に6回、20~30人くらいで集まって、旅行に行っています。私はお城や神社仏閣を巡りたいのですが、なかなか行く機会に恵まれませんね(笑)。

でも楽しそう。

愛知学院大学には、150を超えるクラブ・サークルがあります。クラブ・サークルの良いところは学部や学年を超えたつながりが持てることです。愛知学院大学は学部学科も多く、学生も多いですから、いろんな人と出会えることが良いです。

残り2年間も楽しみですね。

はい。高校生の時に、やりたいことを決め、この大学を選択して本当に良かったです。何よりも自分の選択に間違いがなかったことが嬉しいです。ゼミ、特講、就職活動、卒論など学ぶこともまだまだ多くあります。3、4年次も存分に楽しんでキャンパスライフを充実させたいです。

最後に高校生や受験生にメッセージをお願いします。

大学選択はとても迷うと思います。様々な大学がありますし、学部学科も多くあります。ただその時に自分のやりたいことは何かと問いかけて欲しいのです。そしてその自分の心の声を大切にし、それを満たす大学はどこかと探して欲しいのです。単に知名度だけで大学を決めたならば、後々に後悔すると思うのです。一番大切なことは何を学びたいのかということであって、その気持ちに正直になること。自分を素直に見つめ、正直な気持ちで大学を選択してください。


取材を終えて

コミュニケーションは言語だけではなく、一人ひとり相手の背景や状況を考えて行わなくてはできないものです。特に異なった文化を持つ相手とのコミュニケーションでは考え方や価値観が全く異なるため、より相手のことを理解する必要があります。そのためには主に2つの要素が重要になります。手段としての英語の訓練と異文化の人々の様々な価値観や文化を文学、言語学、歴史学、社会学の多様な視点から学ぶことです。その学びの環境が文学部国際学科に充実していることが、金澤さんの話から十分に伝わってきました。ゼミで風刺画をテーマにした話も非常に興味深い話でした。暑い中での撮影・取材。長時間に渡り、ありがとうございました。さらなる充実したキャンパスライフになることでしょう。今後も楽しみです。

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