Club Interview vol.015 バドミントン競技部 梶田 達修(かじた たつのぶ)さん 経営学部経営学科3年

男女合わせて部員数22名。ほぼ全員が経験者。自主的に練習メニューを構成し、日々トレーニングを行う。本年4月には、念願の東海リーグ1部昇格を決めた。自ら課した厳しさを、楽しんで乗りこえる精神と体力。「競技部」の名の下に、さらなる上を目指す。 厳しさを楽しみながら、シャトルは速度を上げる。

01 この春、東海学生リーグ1部へ昇格。

この春(2014年)には、東海学生リーグで1部へ昇格したそうですね。
おめでとうございます。

ありがとうございます。4月に行われた東海大学バドミントン選手権大会(春季)において2部で優勝し、1部の6位だった大学チームに勝利したことで、1部への昇格を果たすことができました。今後は、1部にしがみつくのではなく、さらに練習し、上を狙っていきたいと思っています。

では、バドミントン競技部について教えてください。

部員数は22名です。男女混合となっており、一緒に練習しています。ほぼ全員が経験者。中学・高校両方で、もしくは中学・高校どちらかでバドミントン部に所属していたメンバーばかりです。強豪校出身のメンバーも大勢います。

日頃の練習内容について教えてください。

練習は、毎週、月・水・金曜の17時から21時、AGUスポーツセンター2階アリーナで実施しています。普段の練習メニューとしては、まずストレッチをして、ランニングやダッシュ。ラケットを持ったフットワークを行ってから、様々な打ち方を反復する基礎打ちをして、コート全面を使ったノックへ。締めくくりとしてパターン練習を行います。

年間スケジュールについて教えてください。

1年にエリア別の5つの大きな大会があります。まず4月は、東海地区の大学チームが参加する『東海学生リーグ』。5月は中部地区で行われる『中部学生リーグ』。6月は『愛知学生リーグ』。この大会は、どちらかというと各チームの交流が主な目的となります。8月には、私たちが参加している大会で最も規模の大きい『西日本大会』があります。9月には、多くの新人選手が出場する、『愛知新人大会』が行われます。

合宿もあると聞いています。

毎年、2回実施しています。1回目は、8月の『西日本大会』に向けて夏合宿を行います。毎回、行き先は異なるのですが、海か山のどちらかを選んでいます。1週間の期間の中で、月曜から木曜までは練習し、最終日となる金曜はレクリエーションをします。2回目は、11月の秋合宿です。ここでは、次の代への引き継ぎや、新しい幹部のメンバー発表などを行います。

02 喜びも、悔しさも、全て自分たちの成果。

全てのことを、学生の皆さんが主体となって活動しているのですね。

はい。バドミントン競技部には監督もコーチもいません。練習方針やトレーニングメニューの設定、合宿などの実施、各大会への出場など、あらゆることを私たち学生が自ら行っています。大変な部分も当然ありますが、自分たちで決めるからこその醍醐味は大きいです。

練習内容などを自分たちで決めるのは大変そうですね。

当部は、メンバーのほぼ全員がバドミントン部経験者なので、練習内容を決めていくことに関しては、それほど苦労はしていません。取り組んでいった練習の成果が大会においてそのまま出るので、勝利につながった時の達成感は非常に大きいです。

確かに、主体的にやっているからこそ得られる喜びですね。

私個人の体験として、高校時代は監督の下で厳しい練習を日々行っていました。決められた練習内容を、決められた枠の中でやってきました。向かう先にどんなゴールが待っているか、確かな認識はなかったように思いますが、導いてもらいながら上達していけたように思います。一方、今は、誰からも管理されていません。自分たちが好きなように自由に練習できる。だからこそ、自分で取り組んだ分だけ成果が出る。主体的に取り組んでいるからこそ得られる喜びだと思います。ただ、主体的にやっているからこそ責任もつきまといます。負ければ、その要因を自分たちで見つけて改善していかなければいけません。

なるほど。でも、練習風景からは、楽しさが特に強く伝わってきます。

そうかもしれません。皆、とにかく楽しんでやっていますから。私たちの部は個性豊かなメンバーがそろっているので、賑やかです。男女、または先輩と後輩の仲も良いので、ハードな練習ながらも、いつも和やかに練習ができています。

03 重要なのは、きっと、厳しい練習を楽しめる力。

梶田さんが入部した理由を教えてください。

私は、スポーツ推薦で愛知学院大学に入学しました。同じバドミントン部の2歳年上の先輩から勧められたのがきっかけです。いざ、入部してみたら、楽しそうな雰囲気を醸しながらも、皆それぞれ懸命に頑張っている部でした。その姿に触発してもらってきたので、部のメンバーには感謝しています。また、大会を通して、他大学のバドミントン部メンバーとも交流が生まれました。

バドミントンを通して、多くの友人もできたということですね。

はい。他県の高校にライバルや友人ができることはもちろん高校時代にもありました。でも、大学生になると、プライベートで一緒に遊びに行ったり、自主的な部の活動について会話したりなど、高校時代よりも少し濃い関係が育まれるように思います。

そもそも、どんなきっかけでバドミントンを始めたのでしょうか。

小学校の頃に姉がやっているのを見て、自分もやりたいと思い、近所で募集していたバドミントン教室へ通うようになりました。バドミントンをやっていて、個人的に特に楽しいと思う瞬間は、長いラリーを続けていて、打ち勝った時です。ヘトヘトになりながらも嬉しさはひとしおですね。

どんな人がバドミントン競技部に向いていると思いますか?

「厳しい練習でも、楽しみながら続けられる人」ではないでしょうか。バドミントンって、スポーツの中でも特に着手しやすい反面、続けることが大変なスポーツではないかと考えています。他のスポーツでも同様だと思いますけれど、気軽に遊びで行うのが目的ならば良いのですが、一旦「勝利」を目指し始めると、勝ち上がっていくことは大変です。厳しい練習に楽しんで取り組めるかどうかが非常に重要になってくるように思います。

最後に高校生へメッセージをください。

念願の東海学生リーグ1部へ遂に昇格し、できればこのまま後輩に受け継いでいけるように頑張ります。バドミントンへの強い想いのある方、ぜひお待ちしています。また、経験者がほとんど、と前述しましたが、過去には未経験の先輩もいました。本人の努力と部員のサポートがあって非常に上達しました。だから、未経験者の方でも、「どうしてもやりたい!」という方はぜひAGUスポーツセンター2階アリーナへ足を運んでください。

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取材を終えて

取材前、「バドミントン競技部」という名前を聞いて、強豪クラブならではのピリッと張り詰めた雰囲気を想像していました。しかし、体育館に一歩足を踏み入れると、そこにあったのは、爽やかな笑顔と時折聞こえる笑い声。そして、場の空気に反して鋭く高速で飛ぶシャトルでした。自由に練習メニューを構成しながらも、自分たちに厳しさを課していく。決して簡単には生み出せない、自らを律する精神力をそなえているからこそ可能となる状況に、大きな驚きを覚えました。自立した環境で高みを目指すバドミントン競技部、さらなるご活躍を期待しています。良いお話をありがとうございました。