Club Interview vol.017 卓球部 豊岡 美紀子(とよおか みきこ)さん 商学部ビジネス情報学科※3年(※現・商学部商学科)、豊岡 美紀子(とよおか みきこ)さん 商学部ビジネス情報学科※3年(※現・商学部商学科)

部員数は、男女あわせて26人。2014年9月に実施された「平成26年度東海学生卓球秋期リーグ戦」で、女子は全国大会出場を決め、男子は2部優勝を飾った。凝縮された質の高い練習と、主体性を持ったチーム力によって、技術と体力をさらにレベルアップさせ、より高いステージを目指す。 それぞれの力を、チームの回転力に。

01 2014年、東海学生卓球秋期リーグ戦で女子が全国大会出場へ。

卓球部について教えてください。

部員数は、男女合わせて26名です。練習は一緒に行っています。男女混合の試合形式である「ミックス」の練習になると同時に、私たち女子にとっては、男子レベルの実力を持った上位の大学チームを想定した訓練にもなります。男子と女子が合同で練習している大学チームは一般的に多いと思います。

未経験者の方はいるのでしょうか。

全くの未経験者はいませんが、中学校または高校のどちらかの時期だけ卓球部に所属していたという部員はいます。先輩からのアドバイスを受けながら皆が着実にレベルアップしていきます。

監督やコーチが教えているのですか。

監督はいます。ただ、基本的に練習は学生が主体となって行っています。普段のベーシックな練習メニューの考案に始まり、弱点の克服や改善に向けた練習など、自分たち主体で臨機応変に行っています。

2014年は、良い成績を収めることができたと聞いています。

9月に行われた、東海学生卓球秋期リーグ戦という大きな大会で、女子チームは全国大会への出場を決め、男子チームは2部リーグで優勝を飾りました。女子チームは私が1年の時に、一度、2部に落ちてしまったのですが、そこから1部にはいあがりました。

全国大会での試合は、どうでしたか。

東京と新潟の大学チームと対戦したのですが、やっぱりレベルが高かったですね。でも、全く手が届かないというほどではなかったように感じました。ある程度は食らいついていくことができましたし、惜しいシーンも、いくつかありました。強い相手と戦うとレベルアップできるので、敗退はしましたが非常に良い経験になったと思います。

02 基礎を重点的に。ミーティングも組み合わせて課題解決へ。

年間スケジュールを教えてください。

軸となるメインの大会は、5月に行われる「東海学生卓球春期リーグ戦」と9月の「東海学生卓球秋期リーグ戦」です。この2大会での勝利は、全国大会への切符ともなるため、大きな意義があります。この他、毎月1?2回、地域で行われる大会に出場しています。大会以外では、他大学チームや高校生との練習試合も行っています。

日頃の練習内容について教えてください。

最初に基礎打ちを行います。まずフォアハンドで打ち、次にバックハンド。何度も何度も繰り返します。そして、ストップレシーブ。これは、相手の打球が自分のコートでバウンドする直後に、相手コートのネット際を狙うテクニックです。相手が台から距離を置いて打ち込んで来ている時などに有効です。

まずはひたすら基礎打ち、ということですね。

基礎打ちはベースなので、身体に染み込むほど繰り返します。基礎打ちが終わったら、フットワークの練習に移ります。その後、休憩を挟んで、課題練習を行います。その名の通り、それぞれの課題改善をめざす時間です。課題練習が終わったら、シングルスとダブルスの試合を交互に行っていきます。原則的にはこれで練習は終了ですが、21時まではスポーツセンターが使えるので、メンバーによっては自主練習をしています。

以前、2部リーグに落ちた時に練習メニューを変えたそうですね。

はい。例えば、「多球練習」を課題練習の中に取り入れました。一人がボールを送り続けて、もう一人が打ち返し続ける練習方法です。改善が必要な箇所を、効率的かつ重点的に鍛えることができます。その他、具体的な練習内容の変更以外では、従来よりもミーティングの回数を増やしました。意見が衝突することもありましたが、「どうしたら勝てるか」を丁寧に話し合うことで、チームの結束が固まっていきました。

03 高い意識の中で、主体的に成長できる。

豊岡さんが入部したきっかけを教えてください。

中学時代から続けてきた卓球を大学でも続けたいと思ったからです。愛知学院大学を選んだのも卓球部があったから。小学校ではバスケットボールをしていたのですが、ケガで続けることを断念。親から勧められて卓球を始めたら、すっかりのめり込んでしまいました。

入部してみてどうでしたか?

先輩や仲間の人の良さを感じました。主体的に練習を行うという良い環境で、先輩の優しく的確なアドバイスを受けながら、高い意識を持った仲間とともに目標へ向かっていくことができます。まとまりも良く、みんなで成長できたと思います。

キャプテンを2年間、務めていたそうですね。

はい、通常ならば2年生が務める場合が多いのですが、1年生の冬から3年生の秋まで担当していました。キャプテンは、先輩からの指名制なので、選ばれた時は「頼りにしてもらえているんだ」と感じて、嬉しかったですね。チームをまとめていく過程では、様々な問題も出てきました。そんな時に私が大事にしたのは「話し合うこと」。その都度、皆の意見をしっかりと聞いて、先輩や監督に相談しながらひとつひとつ解決していきました。その積み重ねの結果が東海学生卓球秋期リーグ戦で全国大会への出場につながったと思っています。

卓球の面白さって、どんなところにあると思いますか。

卓球って、ボールの回転をいかに制することができるかが大事なスポーツとも言えます。縦回転、横回転、そして無回転。それらの強烈な回転がかかったボールを思い通りに打ち返すのは、なかなか困難です。それだけに、相手が想定していた回転で打ち込んできて、戦略通りにポイントが取れた時には快感ですね。ただ、ボールはもの凄い速度で飛んできますから、戦略も、普段の練習があってこそ活きると思います。

高校生にメッセージをください。

卓球部のこれからの目標としては、女子は今年と同様に全国大会への出場、男子は1部リーグ昇格。どちらも、決まった練習時間の中で、練習の質を高めていかないといけません。自らの改善点について考え、自主的に取り組める人が、さらなる成果に結びつけていけるのではないかと思います。女子部のキャプテンだった私としては、女子大募集です。ぜひまずは気軽に遊びに来てください。

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取材を終えて

スポーツセンターでの練習を拝見していて強い印象を受けたのは、不思議な一体感です。打ち合う人、ボールを拾う人、アドバイスする人、それぞれ別のことをしているのですが、どこかでつながっている。みんながそれぞれにチームのことを考えて行動している。卓球は、シングルスもしくはダブルスで行う競技ですが、愛知学院大学卓球部の技術や精神の向上を支えている力のひとつは、まちがいなくチーム力なのだと感じました。練習時間以外でも、その力は機能しているのだと思います。各々がちゃんと意見を出し、キャプテンがそれをまとめる。そして、ひとつの方向へ強い力として向かっていく。大学の本来の部活のあり方がここにあるように感じました。豊岡さん、皆さん、貴重な時間をありがとうございました。これからも頑張ってください。応援しています。