卒業生の活躍
2カ国育ちの自分だからできること。
伝えたいのは言葉の上達方法ではなく
本物のコミュニケーション。
LanCul株式会社
代表取締役 CEO 阪野 思遠
愛知学院大学 文学部 グローバル英語学科
2012年3月卒業
愛知県・私立愛知黎明高校出身
言葉の壁を乗り越えるのは、
技術ではなく心。
LanCul株式会社は、教室などの非日常的な場ではなく、カフェや飲食店など日常に溶け込んだ環境で英語に慣れ親しみ、身につけるというコンセンプトの英会話カフェを運営しています。教科書もルールもありません。メイトと呼ばれる外国人講師を囲み、英語でのフリートークを楽しむ。結果的にこの形が英語を身につける一番の近道だと感じています。これは自身が小学生の頃に経験した“言葉の壁”の気づきを、グローバル英語学科での実践学習に生かすことで再認識したことです。家庭の事情で出身国の中国から渡日した際、なかなか日本語が覚えられず苦労しました。でも半年ほど経ったある日、「覚えられないのは口先だけで日本語を使おうとしているからだ」と、周りとコミュニケーションを取ろうとしていない自分に気づいたんです。そこから積極的にみんなの輪に入るようになり、みるみる日本語が上達。それは日本語だけではなく英語も同じです。在学中に短期留学で訪れたオーストラリアでも、現地の輪に臆せず飛び込んでいきました。英語が流暢かどうかではなく、マインドをオープンにしていかにその場に溶け込もうとするか。言葉の根本にあるコミュニケーションの大切さを、みなさんにも体験してほしいと思っています。
「まあいいか」ではなく、
自分の意志をしっかりと伝える。
自分の人生において、グローバル英語学科の先生たちをロールモデルにしている部分があります。それは「妥協しないこと」。学生が授業に集中していない様子があっても、淡々と授業を進めていく先生もいるかもしれません。ところが、グローバル英語学科の、特に外国人の先生たちは徹底して学ばせよう、伝えようとさまざまな工夫をしてくださいました。例えば、授業前に少し瞑想する時間を取り入れて集中できるようにしてくれたり、英語のみを使って話す授業内で日本語を使ってしまうことに対して、単に「だめだ」と指摘するだけでなく「日本語を話すこともひとつの選択だよね。でもそれは、相手が英語を聞く機会や話そうとする意欲を奪ってしまうことにもなるよ」ときちんと説明した上で指導してくれたり。妥協せず真摯に個々と向き合う姿勢は、日常生活だけでなくCEOとして社員やお客様とのお付き合いでも信頼にもつながり、とても役立っていると実感します。「まあいいか」と妥協するのではなく、まずは自分の意志をしっかりと伝えること。そこから相手の意見や考えを聞いた上で、自分や相手に合った柔軟性のある付き合い方をすること。そんな人生の教訓となるような考え方に出会えたことに感謝しています。