文学部
宗教文化学科

受け継がれてきた真意は、原典に潜む

仏教はインドから中国に渡る過程で、飛躍的な発展を遂げました。仏教漢文入門では、中国で翻訳された仏教の書籍や文章を原典で読むことにより、高い解像度で仏教の多様な考え方を学びます。

 

世間に流通している仏教の本は、著者や翻訳者などの考え方、主張が少なからず含まれているものです。一方、仏教書の原点を直に読むということは、誰かの解釈や訳文に委ねることなく、仏教の多彩な考え方を高い解像度で理解することにつながります。

 

大切なことは仏教漢文を「読めるようになる」ことではなく、「なぜこうした考え方が出てきたのか」「この内容の目的は何か」といった文字の裏側を理解することです。この講義では漢文読解のスキルだけではなく、潜在的な本旨を自らの力で探り当てる精緻な読解力を養い、文の真意を見抜く洞察力を身につけます。

同時に、基本的な仏教の知識も学びます。用語や思想の意味を辞書的に理解するだけにとどまらず、それが生まれた背景やほかの用語との関係、発展の仕方などを、なるべく実生活と重なるような内容を用いて解説しています。

 

「絶対に正しい」と言い切れる現代語訳は存在しません。解釈は一人ひとりが作り上げるクリエイティブなものです。あなたも、原典に託された“真の意味”を学んでみませんか。

 

 

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