法学部では、SDGsを身近に感じるために他学部の先生や、企業や自治体の講師を招いた授業が開講されています。
経済学部の関根佳恵先生による「自分事としてのSDGs4」では、「農と食のサステナビリティを考える―小規模・家族農業とアグロエコロジーを中心に―」と題し 、持続可能な農と食の在り方について学びました。今回取り上げられたのは身近な食に関わるテーマでしたが、「今のままでは、食と農は持続可能ではない」という現状を知り、その身近さゆえに学生たちは衝撃を受けた様子でした。
関根先生からは労働力の過半を家族労働力でまかなう小規模・家族農業が持つ可能性、そしてアグロエコロジー(農業生態学・生態農業、生態系を維持、発展させるような農と食のシステム)への転換などが説明され、グループディスカッションでは、学生同士、活発な意見交換がされていました。
受講した学生からは、
「今まで大規模農業が環境や経済的に良いと思っていたが、アグロエコロジーは手間隙かけて作ることから労働人口も増え、環境、社会、経済面全てに適した農業だと知ることができてよかった」
「自分が住む地域に良い流れを生むためにも、野菜を買うときには、地元の野菜を優先して選ぼうと思った」
など、驚きと発見に満ちた感想が多く聞かれました。
立場も関わるジャンルも違う、さまざまな専門家による講義は、学生たちが多角的視点からSDGsを見つめ直す貴重な機会となりました。そして「誰一人取り残さない」というその理念がいかに大切なものであるか、あらためて理解が深まった様子でした。